塾へ行かせない、中学受験させない。がり勉にしない。でも、
子どもを
「天才」にする。
Part 1 「普通の教育」を取り戻せ
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「教育格差」論の「ねじれ」
「教育格差」が拡がっていると言われる。
経済的に余裕のない家庭の子どもは塾などに行けないため、学校の勉強について行けなくなる、というのだ。
これは一見もっともな議論のように思えるかも知れない。
けれども、実はここには論理の「ねじれ」がある。
それというのも、学習塾などというものはそもそも公教育とは無関係だし、その意味で本来必要のないものだからである。初等・中等教育は、公立学校と家庭学習があればこと足りるはずだ。現に、先進国のほとんどではそうなっている。
ところが日本でそうなっていないとすれば、それは、この国の教育が大きな矛盾を抱えているからである。
この矛盾に目を向けずに、「教育格差」を語るのは、教育問題を貧困の問題にすり替えることにほかならない。
「教育格差」の本質
奇妙なたとえに思われるかも知れないが、日本の教育は、ある意味で、北米などにみられる「肥満」の問題に似ている。
北米では、貧しい人々は安価なファーストフードに頼りがちなために太ってしまうが、富裕層は費用のかかるスポーツに打ち込めるから肥満にはならないのだという。だとすれば普通の食事をしていればいいだけの話なのだが、その「普通」に戻るのが難しいのだ。
日本の教育も同じようなもので、「学校と家庭学習があればこと足りる」という普通の状態が、今や「普通」とは認識されなくなっている。
それというのも、現代の子どもたちを取り巻く環境はおよそ反教育的なものばかりで、放って置けば子どもはどんどんダメになってしまう。しかも、その現状に多くの人はさしたる疑問も抱いていないようにみえるからだ。
そんな中で経済的に余裕のある親は、塾費などをかけて無理やりにでも軌道修正をはかることができるが、貧しい家庭では有効な対策をとることができず、環境に流されるままだ。それが「教育格差」の本質ではないのか。
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「普通の状態」を取り戻そう
だとすれば、本質的に重要なことは、「普通の状態」を取り戻すことである。普通の食事をすれば肥満問題が解消できるように、子どもたちの環境を反教育的でないものにするだけで、学習塾に通わせる以上の教育効果が期待できると想定しても、あながち間違いではないと思われる。
では、子どもたちを取り巻く「反教育的な」環境とは、具体的にはどんなものだろうか。ゲーム、アニメ(ゲームと連動したもの)、マンガ、テレビ番組(特に民放)、ケータイ・スマホなどがその代表的なものだ。こんなことを言えば、「ぜんぶじゃないか」と思われるかも知れないが、それだけ問題は深刻だということである。
これらの多くは、依存性・中毒性がある上に、「勉強や努力はカッコわるい」というような価値観を知らず知らずのうちに植えつけてしまう。
しかも、親が子どもの勉強を気にかけ始める頃には、子どもはすでに依存症にかかっている可能性大である。
親によるチェックは必須
だとすれば、対策は、子どもに物心がつく前の幼児期から始める必要があるだろう。具体的には、その頃からテレビはアンテナと直接つなぐのをやめるべきである。子どもが自分勝手にチャンネルを選ぶのを防ぎ、親が選んで録画した番組しか見せないようにするためだ。はっきり言って、子どもに自分で観る番組を選ばせても、「良い番組」を選ぶとはまず期待できない。とりわけ子どもが幼いうちは、親によるチェックは必須なのである。さらに、民放のアニメを見せるときは、編集でコマーシャルを抜いたほうがいい。
ゲームや携帯電話・スマホに関しては、「絶対に与えない」という方針を親がどれだけ貫くことができるかに、子どもの未来がかかっていると言っても過言ではないだろう。
その代わり、アナログのゲームやパズルなどについては、親も積極的に子どもと遊ぶようにしたほうがいい。
こうして、子どもがゲームなどに依存しないだけでも親の経済的負担は軽くなる。その分は親子で出かける機会を増やしたり、本を買い与えたりすることができるだろう。特に小さな子どもにとって、家族が一緒にいて絵本などを読んであげることの教育効果は絶大であり、幼児教室や学習塾などの比ではない。おすすめは、福音館書店から出ている一連の絵本や絵本雑誌などである。
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