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科学館は「理科離れ」を防げるか

遊ばせて「理科好き」にする親の一言

 

 

 

全国各地にある無料の科学館

 このところ、子供たちの「理科離れ」「理数離れ」が指摘されているからだろうか、青少年向けの科学館や理数系の博物館が全国各地に設けられるようになっている。おそらくこれは隠れたブームの色彩さえ帯びているようで、県立、市立、企業PRを兼ねたものまで含めれば、各県に一つか二つはあるのではないだろうか。

 水族館などレジャー施設的な色彩の濃いものを除けば、これらの科学館や博物館は一般に入館料も安く抑えられていて気軽に利用できるものだ。別料金でプラネタリウムを併設しているところも多いが、地方の科学館などではプラネタリウム観覧料もかなり安めになっている。

これら各地の科学館・理数系博物館の情報は『日本の科学館』などのサイトを見ればほぼ網羅されているので、ここでは特に「入館料無料」にこだわって、リストアップしてみた。

 

              入館料無料の科学館--北海道

 

              入館料無料の科学館--東北・北関東

 

              入館料無料の科学館--首都圏

 

              入館料無料の科学館--東海・北陸・甲信越

 

              入館料無料の科学館--近畿・京阪神

 

              入館料無料の科学館--中国・四国

 

          入館料無料の科学館--九州

 

こうしてみると、児童・生徒だけでなく、大人の入館料まで無料にしている科学館・博物館がかなりあることがわかるだろう。東京・首都圏に限ってみても、東芝科学館、板橋区立教育科学館、TEPIA、渋谷のハチラボなど、それぞれに特色があり、一見の価値がある。無料とはいっても、展示内容は有料の施設と比べて遜色ないレベルである。

 

科学館で理科離れを防げるか?

 ところで、有料・無料にかかわりなく、これらの科学館・理数系博物館について、またそこで行なわれている科学イベントについて、以前から気になっていたことがある。

 一つは、参加している子供たちの年齢層が幼いということだ。見たところ幼稚園から小学校低学年くらいの子供たちが圧倒的に多くて、小学校高学年・中学生以上になるとぐっと少なくなるように思える。

これの何が問題かと思われるかも知れないが、つまり、「科学館」「理数系博物館」とは言いながら、曲がりなりにも「科学」や「理数」が理解できるようになる年齢になると、そこを訪れる子供たちはほとんどいなくなるということだ。幼稚園や、まだ理科の始まっていない1年生・2年生のうちは「科学館」を訪れても、学校で理科を学び始める頃になると足が遠のいてしまう。高学年になると親の言うことを聞かなくなるのか、それとも中学受験で忙しくて、科学館どころではないのかも知れないが、これでは「理科離れ」を防ぐとは言っても、効果は心もとないではないか。

 

科学館は「遊園地」か?

 それと関連して、さらに気になることがある。すなわち、親として子供を「科学館」「理数系博物館」などに連れて行くのは、子供に多少とも科学への理解・関心を深めてもらいたいと願ってのことだと思う。ところが、そこで日がな一日遊んだとしても、それだけでは科学的な啓蒙の効果など、ほとんど期待できないのではないかということである。

 もちろん、子供たちの年齢がまだ「科学」を理解できる発達段階にないということもある。しかし、それだけではない。

いくつかの科学館を訪れてみればわかるが、そこで子供が触れられる実験設備というのは、実際ほとんど遊具みたいなものである。もちろん科学的な原理が体験できるように工夫されてはいても、それは「わかる人にはわかる」という以上のものではない。

そういうものを使って小学校低学年や幼稚園児が遊んだとしても、それはそれで楽しいとは思うが、子供たちはその原理について何も知らないし、気が付くこともないだろう。結局のところ子供たちにとっては、遊園地で遊ぶのと大差ないのではないか。

 

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科学館は理科に役立つか?

親としては、この経験が将来の理科学習に役立つことを期待したいところである。しかしながら、原理を学ぶのはそれから何年も後の中学生・高校生になってから(中学受験があれば小学校高学年か)なのだから、そのときになって、かつて科学館で遊んだ経験を思い出して、それと学習内容を結び付けられるようになるだろうとはちょっと考えにくいのだ。

 たとえ中学・高校、あるいは中学受験で物理・化学が不得手になっても、幼い頃に「科学遊びが楽しかった」という経験があれば、科学嫌い・科学アレルギーには至らないという考え方もあるにはある。だが、「理科離れ」「理数離れ」を防ぐための科学館・理数系博物館などと言っても結局のところその程度の効果なのか。もしそうなら、中学受験を控えた小学5年生・6年生をわざわざ連れて行かなくなるのも無理からぬ話である。

もし「科学館」「理数系博物館」が何かのきっかけになり得るのだとしたら、やはり理科を「不得手」ではなく「得意科目」にして欲しいと願うのが親心というもの。そうでなければ、どうしてわが子をわざわざ連れて行きたいと思うだろうか。

では、どうしたら「科学館での遊び」を「学び」に生かせるのだろうか。ここでちょっと考えてみたい。

 

遊び+ことば=学び

言うまでもなく、ただ「ほったらかして遊ばせる」だけでは足りない。

 思うに、ここで鍵となるのが「言葉の力」ではないのだろうか。

 やや大げさな話になるが、宇宙開闢以来、世界はずっと同じ物理法則に従って動いている。そして、人類は、誕生以来ずっとそれを見ていた。それなのに、アイザック・ニュートンが現れるまでは誰もその物理法則に気が付くことはなかった。

ところがニュートンがその法則を言葉に表現したとたん、それは誰にも学習可能なものとなり、言わば「常識」となったのである。

 そう考えれば、科学館の遊具がいかに工夫され、よくできているとしても、言葉のない状態で子供を遊ばせておくだけで子供に科学の原理を理解させようとするのは、どだい無理な話だとわかるに違いない。

翻ってみれば、子供たちに何かをわからせたり、気付かせたりするには、適切な「言葉かけ」が不可欠なのである。適切な「言葉」が与えられることによって、単なる遊びから「遊びながら学ぶ」ことになるのだ。

 

わからせる必要はない

 ただし、遊んでいるそばで長々とレクチャーをしても、子供が乗ってくるはずはない。大切なことは、簡潔で、要を得た言葉で話しかけることだ。それが直感的にわかりやすいものであれば、さらによいだろう。

そして、言うまでもないことだが、その言葉は、「親」がかけるべきなのである。科学館のコミュニケーターやボランティアによる説明よりも、親の言葉のほうが子供の心にじかに響くことは間違いないからだ。とりわけ、科学館で遊んでいる小学校低学年くらいまでの子供たちにとってはそうだろう。

その言葉を子供が完全に理解できる必要はないし、年齢から言って理解することはできないかも知れない。けれども、それは大した問題ではない。自分が今体験している現象に名前が付けられてあり、何か原因か理由があってその現象が生じているらしいくらいのことが何となく意識できれば、とりあえずは十分だろう。そういうことの積み重ねで、それまでバラバラで関連付けられなかった現象(例えば、雲・霧・ゆげ)が同じ言葉で表現されていること(「水の粒」)にいつしか気が付くようになれば、それこそが「学び」の出発点になる。

 

科学館は「学びの種を撒く場」である

このように考えると、各地に設けられている科学館とは、実は「学びの場」というよりは、「学びの種を撒いている場」だと思ったほうがいい。

だが、「言葉」という肥沃な土壌を欠いているならば、残念なことに、その種の多くは発芽して育っていくことはないように見受けられる。子供の成長には、もっと言葉が必要なのである。親自身も学んで、もっとわが子に話しかけようではないか。

豊かな言葉があってこそ、学びの種は芽吹き、やがて根を張って成長していく。では、どうやったら簡潔かつ直感的で覚えやすい言葉で、子供たちに科学を語れるだろうか。

実はこのサイトが、「科学」と言いつつ「言葉」にこだわり、これをわざわざ五七五七七で表現するという「実験」を試みている理由もそこにある。論理的な科学の説明を読んでもさっぱり分からなかったり、すぐ忘れたりするのに、不思議なことに、これが五七五七七になっていると「何となく」わかった気がしたり、記憶に残ったりするのである。少なくとも、おそらく科学よりも文学に親しんだ文系人間にとっては、そうなのである。

「子供と科学館に行ってもどんな話をしたらいいのかわからない」。そう思っておられるなら、本サイトのコンテンツを子供たちへの「言葉かけ」のきっかけ、あるいは参考にしていただければ、これほど嬉しいことはない。

 

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