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読書を活用しよう
答えは実は簡単なことである。読書を活用するのだ。
「読書」であれば、内容を覚えなければならないとか、問題を解かなければならないというような心理的なプレッシャーはない。しかも、小学生向きの科学の本でも、最近は非常に詳しいものが出ているし、図鑑・事典の類はさらに「体系的な」内容となっている。やはり市販されているものは、どちらかと言えば生物・地学系のものが充実しているのだが、子供向きの物理・化学系の本もそれなりに出ている。下記の日米比較表には本の一覧も付けたので、参考にしていただきたい。
繰り返しになるが、「体系的に学ぶ」とは言っても、別に内容を覚え込む必要はない。興味が掻き立てられて、自然に頭に残るだけで十分なのである。
「無理のない学習内容の接続」
小学生の子をもつ日本人がアメリカの小学生の理科教育から得られるもう一つの教訓は、「小学校・中学校・高校の内容をスムーズに接続する」ということである。
さらに、これに関連して言えることは、地方在住であることや経済的な事情等により「中学受験」をすることができなくても、別に悲観する必要はないということである。
それというのも、もし中学受験するということになれば、小学5年・6年くらいでは受験勉強にかかりきりになってしまうだろう。そんなときに、試験に出そうもないことをわざわざ勉強してみようという気にはならないし、親もそういう内容を(たとえ将来役に立つとわかっていても)学習させようとは思わないのではないか。
だとすれば、中学受験する場合、小学校の段階から「ニュートンの運動の法則」や、「元素周期表」などの発展的な内容を学ぼうというモチベーションは、場合によってかなり抑制されるはずである(また、「理科」ではないが、「世界史」や「英語」などについても同様だろう)。
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「中学受験」しないメリット
従って、このような高校やそれ以降に本当に役立つ内容は、中学受験しないからこそ、積極的に「先取り」して学ばせることができることなろう。受験がないから、小学校・中学校・高校の内容を無理なくつなげることができるのだとも言える。
中学受験の勉強をしている子供たちが「星座」だの「メダカのひれの形」だのを覚えている間に、「運動の法則」「元素周期表」「世界史」「英語」などを学ぶことができるならば、将来の大学受験だけではなく社会に出ても役立つ知識を得られる大きなアドバンテージではないだろうか。
もちろん、いかにも「勉強」という形で机に向かわせたりする必要もない。これもやはり読書を大いに活用しよう。子供でも興味深く学べるようなマンガやその他の教材がいろいろと出ているからである。中学受験しないほうが、高度な内容をストレスなく学習できるということもあるのだ。
参考 [学習まんが--理科・科学]
おカネをかけずに学力を伸ばす
最後に、ここまでの内容から、いかにもアメリカのやり方を称讃しているように思われるかも知れないが、そういうことではない。ここでは「日本のやり方を補う」ヒントを探っているのであって、日米の優劣を論じているわけではないのだ。あらゆる点でアメリカの理科教育が日本より優れているわけではないのはもちろんだろう。
だが、日本と比較すれば、かの地では多くの生徒が公立高校で学び、そこから一流大学に進んでいることもまた確かなのである(アメリカで一流と呼ばれる大学の多くは私立であり授業料も高いが、奨学金制度が極めて充実しているため、裕福でなくとも学ぶことができる)。その意味で、費用をかけずとも子供の学力を伸ばすヒントがアメリカの理科教育に見出せるとしても、それは理由がないことではないのだ。
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